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アカマツ (赤松)

マツ科マツ属

 

×1.0
玉置山(2009/NOV)

 

 

×0.8
大迫ダム(2010/JUL)

 

 
球果は3〜5p。クロマツに比べてひとまわり小さい。春に花を咲かせる風媒花で、秋の乾燥した晴天時に松かさを開いて種子を飛ばす。
  5枚の葉一組の五葉松という マツがあるが、こちらは2枚の葉一組の二葉松。クロマツに比べて、やや葉は柔らかい。
 近年、葉が赤褐色となって枯れ死していく松くい虫による被害が猛威を振るったが、これはマツノマダラカミキリとマツノザイセンチュウの仕業である。マツノマダラカミキリはマツ類の樹皮や葉を食べるが、その際、昆虫の呼吸器官などに乗り込んでいたマツノザイセンチュウが樹皮の傷跡からマツの組織内に侵入し、マツの中で急速に増殖して、マツは衰弱して枯損する。その頃、マツノマダラカミキリは衰弱したマツを選んで産卵し、幼虫は枯損したマツの材を食べて成長するが、マツノザイセンチュウは再びマツノマダラカミキリに寄生して生息域を拡大していく。

 
 

金剛山麓(2004/APR)

 

 大迫ダム(2005/AUG)

 

金剛山麓(2007/MAY)

 

 

玉置山(2009/NOV)

 常緑高木。名前の通り木肌は赤く、山中でもよく目立つ。いわゆる陽樹で、裸地やギャップなどにおいていち早く発芽して日光を獲得し、アカメガシなどと共に遷移の最初の段階で2次林を構成する。尾根などのやせ地や乾燥地にも強い。
 
マツタケは、アカマツの根に寄生するとよばれる種類のの菌糸が地上に伸びてキノコになったものである。ただ、マツタケを収穫するためのマツ林を維持するためには、下草を刈り、落ち葉を取り除くなどして遷移を人為的に止める必要がある。アカマツは薪にすると火力が強く、鍛冶屋や陶器作りに使われる。
 北・本・四