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オキナワウラジロガシ ( 沖縄裏白樫)

ブナ科アカガシ亜属

 

国頭村(2010/OCT)

国頭村(2010/OCT)

名護市(2012/OCT)

名護市(2012/OCT)

名護市(2012/OCT)

 
 

  日本に自生するブナ科の堅果(どんぐり)では、最大のものである。本州のウラジロガシとは、大きさのみならず形も全く異なり、共通するのは裏白の葉っぱぐらいだろうか。沖縄県民にとっても、決して身近などんぐりではなく、その所在さえ知らない方が多い。
 沖縄で拾ったどんぐりから虫が見つかれば、たいがいはシイシギゾウムシという種類の幼虫らしい。

国頭村(2012/OCT)

 

  常緑高木。名前通り葉裏の白いのが最大の特徴で、鋸歯、縁は波打っている。葉の形はウラジロガシによく似ているが、長さ8〜15cmとやはり葉も大きい。。

   

伊武岳・安田のオキナワウラジロガシ(2012/OCT)

 

伊武岳(2012/OCT)

 
 

伊武岳(2012/OCT)

 

名護岳(2012/OCT)

 

伊武岳(2012/OCT)

 

名護岳(2012/OCT)

     

  沖縄本島の北3分の2は酸性の粘性赤土土壌(国頭マージ)で、オキナワウラジロガシはこうした土壌に自生する一方、南部の弱アルカリ性の石灰岩土壌(島尻マージ)には育たない。この国頭マージには、イタジイ(スダジイ)を主構成樹とする照葉樹林をなし(やんばるの森)、その中にオキナワウラジロガシが育つ。材は硬くてシロアリにも強く、旧首里城や守礼門など琉球建築の建材として重宝されたため、琉球王朝時代にもずいぶん伐採された。したがって、現在は、やんばるの深い森の中でのみ人目を避けるかのように大木が生き残っている。そうした大木は、表土の薄い赤土国頭マージの上に根板を形成する。
 別名に「ヤエヤマガシ」「カシギ」などがあり、奄美大島(鹿児島県大和村)の「大和浜のオキナワウラジロガシ林」は、日本国指定の天然記念物である。。
 九 (奄美大島以)・沖(非石灰岩土壌に自生)