■ ミズナラのどんぐり

 紀伊山地では、標高1000m付近からブナ林が広がりますが、それより少し低いところからミズナラが見られ、やがてブナとの混生林をつくります。したがって、低山などでは見られない一方、ツキノワグマの生息地とも重なり、冬眠前の栄養源としてブナの実と共にこのどんぐりが捕食されます。

【材質】堅果:エンジュ/殻斗:ホオノキ
【特徴】ミズナラのどんぐりの形状は多様に富んでいますが、拾った直後は焦げ茶色のものが一般的です。そこで、堅果にはエンジュの材を用いました。この材の色がミズナラにとても近く、木目も美しく最適です。堅果はホオノキの材で、こちらもミズナラのものに色合いがよく似ています。

【材質】堅果:エンジュ/殻斗:ホオノキ
【特徴】ゾウムシの幼虫が抜け出した穴から、まっ黒クロスケが覗いています。コロコロとふれば目が合いますよ。