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都市公園の外国産どんぐり探し

Northern Red Oak (花博記念公園鶴見緑地)

Scarlet Oak               
(大阪市立大学理学部附属植物園)
Water Oak
(大阪市立大学理学部附属植物園)
 Pin Oak
 (万博記念公園)

 日本のどんぐり22種のジグゾーパズルは、数年前に完成した。 できるだけその樹種の自生地を探し当て、拾ってくるのが私のスタイル。したがって、公園や植物園はまったく眼中になかった。
 ところが昨年、「北米産のレッド・オークのどんぐりを掘り出してほしい」という依頼が、木工房どんぐりばやし宛にいただいた。「レッド・オーク?」 私にとって外国産のどんぐは想定外。早速本物のレッド・オークとウォーター・オークを送っていただいたが、織豊政権期に、人々が西洋人を初めて見た驚きとはこうだったのではないだろうか。  レッド・オークの場合、堅果が赤い。殻斗が大きく目鼻立ちがはっきりしている。容姿端麗でとにかくでかい。一方、ウォーター・オークは扁平でボタンのような形状。日本では決して見られないユニークさ。
 いずれも大阪府内の植物園産だと聞く。外国産どんぐりは門外漢と決め込んでいた私だったが、 意外にも“都市鉱山”ならぬ“都市公園”でゲットできるのだ。次にやってくる実りの秋は、大阪の植物園巡りと決め込んだ。

 さて、今年の秋。
 ○花博記念公園鶴見緑地(大阪市) → Northern Red Oak
 ○大阪市立大学理学部附属植物園(交野市) → Northern Red Oak/Water Oak/Scarlet Oak
 ○万博記念公園(吹田市) → Pin Oak
 と、下調べはつく。

 初めて遭遇するドキドキ感と宝探しのようなワクワク感が久しぶりに蘇ってきた。初めてカシワのブラシ状の殻斗を見つけたときも、初めてイヌブナの長い殻斗の柄に触れた時もこんな気持ちだったなあ。ここ数年は、日本のどんぐり22種でぐるぐる回っていた私であったが、新たな境地「都市公園の外国産どんぐり探し」を切り拓いた瞬間であった。
 初年度は、いずれも北米産ブナ科のもの4種をゲット。さてさて、みなさんのお近くの公園に、外国産どんぐりの樹はないですか?